正しい医学部予備校の選び方

間違えれば何年たっても「受験生」!?正しい医学部専門予備校の選びかた

医学部受験生が必ず悩む「予備校選び」。受験生は、医学部専門予備校を含め、多くの予備校の中から自分に合った予備校を選ばなければいけません。

 

しかしながら、実はここで誤った選び方をしてしまうと、後々になって大変になってしまいます。

 

そこで、この記事では医学部合格をものにするための、とっておきの「医学部予備校の選び方」をご紹介します。

医学部受験の予備校を選ぶタイミング

多くの方が大学受験を意識し始めるころ、つまり「高校二年生から高校三年生にかけて」の時期に予備校へ通うことを考え始めます。

 

もちろん、早い人では中学生の段階から通う方もいますし、遅い人では浪人して初めて予備校に通うことを考えるという方もいます。

 

特に、医学部受験の場合は、「最難関の学部」と言われて久しいですから、高校一年生以前から予備校や塾に通う方も他学部に比べて、比較的多いです。

 

ただし、我々が現役生に最もお勧めしている予備校選びの時期は、高校一年生の春。つまり、公立高校なら入学したての時期、中高一貫校なら高校に進級してすぐの段階です。

 

これは、医学部受験に挑むための基礎知識を身につけるのに必要な期間が最低でも2~3年と見積もられているからです。基礎知識が身につくのにかかる時間は人それぞれですから、できる限り早い段階での予備校決定をお勧めします。

 

また、浪人を考え始める時期にも予備校を選ぶことになると思いますが、こちらに関しては、「前期(2月いっぱい)の受験がすべて終わった段階で」選び始めることが大切になってきます。

 

よく、「後期受験が残っているから、最後の望みをかけて浪人のことは全く考えない!!」という方がいます。

 

しかしこれでは万が一、浪人が決定してしまった場合、他の浪人生に差をつけられてしまい、手遅れになってしまう可能性があります。具体的には、「人気な予備校の枠が埋まってしまう」や「評判のいい講師の授業が埋まってしまう」などでしょうか。

 

ですから、予備校選びで差をつけられぬよう、浪人生、現役生共に早い段階からの予備校選びをお勧めします。

医学部専門予備校と大手予備校の違い

予備校選びでぶち当たるのが、いわゆる「医学部専門予備校」と「大手予備校」のどちらを選択するかという問題です。

 

どちらも、医学部専用のコースを設けていますし、専用の校舎を持っていることがほとんどなので、どちらを選べばいいのか分からないという方も多いと思います。

 

そこで、ここではこれら二つの予備校の違いについて、簡潔にまとめます。

(1)医学部専門予備校

  • 設備は比較的コンパクトで、少数の生徒を受け入れるための設備を整えている
  • 授業は基本個別指導、補助的に集団授業を受講することが可能な場合もある
  • 基本的に管理主義(例外あり)で、自発的でなくとも負担なく勉強が可能な環境

(2)大手予備校

  • 設備が大きく、多くの生徒を受け入れるための施設が整っている
  • 授業は基本集団授業、補助的に個別指導を導入することも可能
  • 基本的に放任主義(一部例外あり)で、チューター、講師などに自主的に質問して勉強する環境

というようにまとめられます。

 

もちろん、これ以外にも多くの違いが存在するとは思いますが、代表的なものは以上の三つずつになるでしょう。

 

特に大きな違いは、「少人数」か「多人数」という違いです。これは、人によってはかなり好き嫌いが分かれてくる部分ではないか、と考えられます。

それぞれの予備校のメリット・デメリットは?

それでは、それぞれの予備校のメリット・デメリットについて挙げてみましょう。

(1)医学部専門予備校

①メリット

  • 生徒数が少ないため、一人一人に目が届き、かなり面倒見がいい
  • 医学部特化型の為、医学部受験に関する情報が豊富にそろい、受験戦略が立てやすい
  • 自分の成長ペースに合ったカリキュラム・授業を展開してくれる
  • 個別指導では、かなり優秀な先生から直に教わることができる

②デメリット

  • 個別指導が中心の場合、集団授業中心の大手予備校に比べ、多少料金が高くなってしまう
  • 講師の人数が限られているため、早期に入校の枠が埋まってしまうことがある

(2)大手予備校

①メリット

  • 設備が整っているため、自主的に勉強するには良い環境
  • 有名講師が数多く所属し、いわゆる「分かり易い」授業を高確率で受けることができる
  • 比較的安価で通うことができる

②デメリット

  • 人数が多いため、生徒一人ひとりまで面倒が見切れない
  • やる気のあるクラス、ないクラスの差が激しい
  • 「医学部」受験に疎い講師がいる可能性がある
  • 自分から動かないと、講師もチューターも動いてくれない
  • 時間割に縛りがあり、自分の勉強時間が削られる

といった感じです。

 

それぞれの形態にそれぞれ良さがあると思いますので、どちらにするかはその形態のデメリットと、生徒さん自身の属性・性質を照らし合わせて決めていく必要がありそうです。

どんな人が医学部専門予備校を選ぶべきなのか?

まず、「自分で勉強計画を立てるのが苦手」な方。

 

もちろん理想形は、自分で計画を立て最初から勉強のルートを決定していくことです。しかしながら、実際のところそれがしっかりと実行できる方は多くありません。

 

たいていの人が、計画を満足に実行、時には立てることすらままならずに勉強につまずいていることが多いのです。

 

自分で勉強計画を立て、実行できなければ、自主自立に任せた大手予備校では授業に置いてきぼりにされる可能性があります。

 

また、「自分のペースで勉強を進めたい」という方にも医学部専門予備校はお勧めできます。大手予備校では、時間割が通常の学校のように規則正しく決まっていることが多いです。

 

つまり、自分が今、その時行いたい復習や、知識の暗記などができなくなってしまいます。もちろん、授業を聞くか聞かないかは大手予備校では自由です。

 

ですから、内職(自分で勝手に勉強)をしてもよいのですが、それではせっかくの予備校の授業がもったいないことになってしまいます。

 

その点、医学部専門予備校では、生徒の進度に合わせて個別のカリキュラム・授業を展開してくれる場合が多いため、自分のペースを崩さずに勉強をすることが多いです。

 

模試の成績が悪ければ、その模試のやり直しを授業内容に組み込むこともできますし、自分の苦手な分野があれば、その分野だけを集中的に授業でつぶすことも可能です。

医学部専門予備校はこんな人が選ぶべき!!

  • 自分で勉強計画を立てるのが苦手な人
  • 自分のペースで勉強を進めたい人

どんなタイプの医学部専門予備校があるのか?

医学部専門予備校といっても、いくつかのタイプに分かれますが、大きく分けると二つのタイプがあります。

 

「個別指導(少人数の集団も含む)だけ」の予備校と、「個別指導メインで集団授業併用」の予備校です。

 

たいていの医学部専門予備校が個別指導(少人数の集団)での受験対策を特徴としていますが、一部の予備校ではあくまで個別指導の補助としてですが、集団授業を行っている場合があります。

 

個別指導だけの予備校では、その個別指導のみで「医学部に合格する力」が着実につきますし、集団授業がないことを心配する必要はありません。

 

一方、集団授業を併用する予備校では、英、数、理などの受験のメインとなる教科はすべて個別指導で行い、センター試験などでのみ必要となる教科を集団授業で対応している場合が多いです。

 

もちろん、どちらのタイプの予備校であっても、医学部合格へと着実に導いでくれる予備校であることは間違いないので、あとは生徒の相性次第で選ぶべきでしょう。

自分に合うタイプの医学部専門予備校の選び方

とにもかくにも集団授業が苦手な方は、個別指導のみの医学部専門予備校を選ぶべきです。

 

また、「いい先生を長い時間独り占めしたい」という方も、個別指導のみのタイプがお勧めです。

 

医学部専門予備校であれば、大手予備校で集団授業を持つようなベテランの講師が個別指導でついてくれることが多々あります。つまり、その担当講師に授業時間中はずっと質問し放題ということで、かなりのメリットがあります。

 

逆に、メインは個別指導がいいけど、時には大勢の人と切磋琢磨したいと考えられる方は、「集団授業併用」の医学部専門予備校を選ぶとよいでしょう。

医学部の予備校は値段だけで選ばないで!!

さて、いざ予備校に通おうと思って検討しだすと、やはり気になってしまうのが「お金」の問題。

 

もちろん、医学部専門予備校は大手予備校と比べると多少お値段が高くついてしまうことが多いです。

 

しかしながら、そのお金の差額を感じるだけのサービスの差や、授業・面倒見の質の違いは確実に感じることができるはずです。

 

医学部専門予備校のそもそもの存在意義は、「医学部合格の可能性を極限まで高める」ということなのですから、これら予備校は全身全霊で皆さんを合格の道へと導いてくれることは間違いありません。

 

ですから、お金の面だけで予備校を選んでしまう、というのは少し早計かもしれません。じっくりと自分の勉強スタイル、目指すべき道を見極めたうえで、確実に自分に合った予備校を選ぶべきでしょう。

 

この段階での予備校選びが、後々になっての成績の伸びにも確実に関わってきます。是非とも慎重に選ぶことをお勧めします。

実際に足を運んで予備校をみてみるべし

実際に良さそうな予備校が見つかったとき、まずやるべきことは、その予備校の資料を請求することです。

 

そして、間髪入れずに実際の予備校見学に行くことです。このスピード感ある行動が、医学部合格を少しでも確実にするために大事になってきます。

 

予備校の資料を実際に取り寄せて、その予備校の指導方針や、実績を確認します。そして、その予備校での生活を頭でイメージしながら、実際に現場に足を運びます。

 

実際の受験生が勉強している環境を肌で感じることで、より一層その予備校のことがわかるようになってくるでしょう。

 

そして、そこで得た印象と、スタッフさんとの会話、講師の雰囲気で決めるというのがベストな予備校の選び方でしょう。

まとめ

ここまで、医学部受験のための予備校選びを解説してきました。

 

世の中にはたくさんの予備校があり、少しでも医学部合格に近づきたいならば、その中から「学ぶ人自身の肌に合った予備校を選ぶ」、ということが大切だということはお分かりいただけたでしょうか?

 

そして、この記事で紹介した方法で「いい予備校」を選んだ後にやるべきことは、再度医学部へ入りたいという熱意と意識を確認し、勉強へのモチベーションを上げて、保つことでしょう。

 

最終的に医学部入試に合格し、医学部に入って努力するのは皆さん自身です。ですから、ここだ!という予備校に決めたなら、あとは皆さんの努力次第です。

 

医学部に入りたいという情熱を忘れずに、努力を積み重ねていってください。

 

それでは、この記事をお読みいただいた皆様が、かねてよりの希望を果たされ、念願の医学部に入学されるようになることをお祈りしております。

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