医学部_覚悟

難関の医学部受験にはどのような覚悟で臨めばいいのか?

医学部と言えば、最難関の学部であることはどこの大学であっても変わりはありません。

そのような医学部に合格するためには、覚悟を持って受験勉強に取り組む必要があります。

ではその「覚悟」には、どのようなものがあるのでしょうか。

また、医学部受験に覚悟が必要な理由は最難関の学部であること以外にも何か理由があるのでしょうか。

ここでは、医学部を受験し医師を目指すために必要な覚悟について詳しく解説していきます。

1.なぜ医学部受験には覚悟が必要なのか

医学部を受験するにあたっては、覚悟が必要であることは冒頭部分で解説しました。

その理由は、医学部が最難関の学部であることが一番の理由です。

ただ一生懸命に勉強するだけでは、医学部に合格することはできません。

この「一生懸命に勉強する」ということは、医学部に合格するための必要最低条件であって、医学部を目指す現役や浪人の受験生の全てが行っていることです。

それでも医学部に合格できない受験生がほとんどであることは皆さんご存知かとは思いますが、合格できる人とできない人の意最終的な違いは覚悟があるかどうかという点です。

医学部を受験するということは、全国から集まるライバルたちを蹴落とすためのいわば「戦い」であるという覚悟を持って医学部受験に臨まなければ、合格することは難しいでしょう。

2.医学部を受験する際に必要な覚悟とは?

医学部を受験するためには、どのような覚悟が必要なのでしょうか?

ここでは、医学部を受験する際に覚悟しておくべき事柄について解説していきます。

(1)スキマ時間を含めた全ての時間を勉強に費やす覚悟

医学部を受験するための勉強時間は、いくらあっても多すぎるということはありません。

そのため、スキマ時間を含めた全ての空き時間を受験勉強に費やす必要があります。時には、睡眠時間をも削る必要が出てくることもあるでしょう。

しかし、そのようにして受験勉強の時間を確保し、効率的に学力を身につけるための受験勉強を続ける覚悟を持って医学部の受験に臨まなければ、医学部に合格することは難しいでしょう。

(2)医学部合格は通過点の一つに過ぎないため一生勉強を続ける覚悟

医学部に合格することを、最終的な目的にしてはいけません。

医学部に合格することで、医師になるための勉強をする資格を得ることができます。医学部に合格して初めて、スタートラインに立つことができるのです。

医学部に無事入学できても、入学後の日々はさらに勉強しなければならないことが山積みになっていると覚悟しておく必要があります。

この覚悟がないまま医学部を受験し合格した人は、入学後の勉強についていけなかったり、勉強に身が入らなかったりといった状態になってしまいます。

医学部に合格した時点で、いわゆる「燃え尽き症候群」に陥ってしまう人も少なくありません。

必死に勉強をして無事に医学部に合格できても、その合格はあくまではじめの一歩であるということを覚悟しておきましょう。

(3)全国から集まるトップレベルの受験生と戦う覚悟

前述したように医学部を受験するということは、全国から集まるトップレベルの学力を持った受験生との「戦い」です。

医学部の入学希望者は年々増加傾向にあり、もともと入学が難しい最難関の学部でしたが、近年ではさらに狭き門となっています。

医学部受験はライバルたちに勝利するための戦いであるという覚悟を持った受験生だけが、医学部合格をつかみ取ることができるのです。

(4)浪人してでも合格するという覚悟

医学部に現役で合格できるのは、受験生の約四割弱と半分にも満たない人数です。

この割合は、国公立と私立の全ての医学部に現役で合格した人の数値です。この現役での合格率を詳しく見ていくと、さらに厳しい現実が露わになります。

私立の医学部に関していえば、現役の受験生は合格者のうち3割にも満たない数値となっています。

それ以外の合格者は、浪人生です。その浪人生も一浪目で合格できるとは限らず、何年も浪人を重ねてようやく合格を勝ち取ることができる人も少なくありません。

また、浪人を重ねるうちに医学部合格を諦め進路変更をする人もいるでしょう。

現役で希望する医学部に合格できることが一番望ましいことであり、すべての現役受験生の目標でしょう。

しかし、現実は厳しいということを忘れず、現役で合格できなくても浪人生として学力を伸ばし、医学部合格を目指す覚悟も時には必要です。

3.医学部に入学してからも覚悟は必要なのか

医学部に無事合格した後も、何らかの覚悟をしておく必要はあるのでしょうか。

答えは「Yes」です。

医学部合格は、一人前の医師になるためのスタートラインにようやく立ったというだけにすぎません。

また、医師免許を取得するためには医学部で最低6年間学んだあとに卒業試験と医師国家試験を受ける必要があります。医学部に入学し、そこでの勉強をそつなくこなして卒業するだけで、自動的に医師の資格を得ることができるわけではないのです。

医学部を卒業するための卒業試験に合格し、医師国家試験に合格して初めて「医者」を名乗ることができます。

そのため、医学部在学中の医学生はさしずめ「医師の卵」とでもいうべき存在なのです。「医師の卵」が「医師」になるためには、医学部で膨大な知識を習得する必要があります。

そのための勉強量は、他の学部とは比較にならないほどです。

せっかく厳しい受験戦争を勝ち抜いて医学部合格を手にした暁には、キャンパスライフを楽しみたいと思っている受験生や医学生もいるでしょう。

しかし医学部に関していえば、キャンパスライフの楽しみはほどほどにし、知識の習得に力を尽くす覚悟が必要なのです。

4.医学部入学後に必要な覚悟

医学部に無事合格した後も、さまざまな覚悟が必要であることは前述しました。

ここでは医学部の合格を勝ち取り、無事に医学部に入学した後に必要な覚悟について解説していきます。

(1)医学部で勉強をし続ける覚悟

医学部に入学したほとんどの人は、「まじめにならざるを得ない」と言います。

なぜなら、医学部以外の学部を卒業した場合には、さまざまな職業を選択できますが、医学部に入学した以上は卒業して医師になる以外ほとんど選択肢がないためです。

そして医師になるためには、医学部の卒業試験と医師の資格取得のための国家試験に合格する必要があります。

医師国家試験の合格率は90%台ですが、この高い合格率は試験が簡単だからということが理由ではありません。

医学部の学生たちが「国家試験に受からないと後がない」という思いで、必死に勉強し試験に臨んだ結果がこの高い合格率に表れているのです。

また、以前に比べて現在の国家試験の難易度は上がってきている点にも注意が必要です。

この卒業試験と医師国家試験の両方に合格して初めて医師として働くことができますが、この2つの試験の難易度は決して低いものではありません。

これらの試験に合格するために、医学部合格のその日からまたハードな勉強の日々を続ける覚悟が必要です。

(2)人体解剖など医学部独自のカリキュラムに耐える覚悟

医学部のカリキュラムが進むにつれて、その内容は座学から実習へと移行していきます。

その中には、検体によって提供されたご遺体を解剖して人体の構造を学ぶ人体解剖など、医学部独自のカリキュラムも多く存在します。

また、実験用の動物を故意に疾患に罹らせて観察するなど、常に命と向き合いながら学んでいくことになります。

このような行為は決して命を弄ぶ行為ではなく、将来多くの人を病気やケガから救うために必要な「勉強」です。しかしいくら頭で納得していても、実際にご遺体にメスを入れるなどの行為に嫌悪感や罪悪感を持ってしまう人も少なくないと言われています。

しかし、座学だけでは医学に関する十分な知識を得ることは不可能です。

医学部独自のカリキュラムを、命と真摯に向き合いながらこなし、知識を増やしていく覚悟を持っている人だけが医者になることができるのです。

(3)将来人命を左右する失敗が許されない職業に就くという覚悟

医者という職業を生業とするからには、絶対に失敗は許されません。

その理由は、医者は人の命を預かる仕事だからです。

他の職業であれば失敗を犯してしまっても、ほとんどの場合リカバリーを行うことができます。

しかし医者に関していえば、失敗してしまえば患者の命や健康に関わる事態になってしまうため、取り返しがつかないことになってしまいます。

また、その失敗により患者の健康や命が損なわれてしまった場合には、裁判にまで発展するケースも少なくありません。

このように医師という職業は、失敗が許されない仕事であるという覚悟を持つ人しかなることができないと言えるでしょう。

5.一人前の医師になるまで努力し続ける覚悟を忘れてはいけない

医療の世界は、日々進歩し続けています。

その進歩し続ける医療技術や医療機器に関する知識をしっかりと勉強しておかないと、治せるはずの病気やケガに正しい処置を施すことができなくなってしまいます。

そのため、医師になってからもまだまだ勉強は続きます。

一人前の医者として同僚や患者に認めてもらうまで、必死になって学び続ける姿勢を忘れない覚悟が必要です。

また一人前と認められた後も、医療業界の最新の情報に触れ勉強を続けなければいけません。

医師という職業を続ける以上は、医学に関する勉強を続ける必要があるのです。

まとめ

ここまで、医学部受験を行う際の覚悟について解説してきました。

医学部を受験する場合には、受験に合格するための覚悟だけではなく、医学部に合格した後や、さらにその後の医師になったときまでを見据えて、自分が持つべき覚悟を知っておく必要があります。

このような先を見据えた覚悟を持てない人は、医学部を受験するべきではありません。

医学部を受験する際には、将来医師になったときのことも考えて、しっかりとした覚悟を持つようにしましょう。

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