医学部は何故難しい?医学部の難易度について解説

医学部は何故難しい?医学部の難易度について解説

日本の大学の中でも入学が難しいと言われる「医学部」。

 

理系の中で最高峰の難易度を誇る医学部の試験を突破することは、なぜ難しいのでしょうか。

 

この記事では国公立・私立に分けて医学部の試験の内容や対策の方法、予備校の選び方について解説します。

医学部受験はなぜ難しい?

医学部受験はなぜ難しいと言われているのでしょうか。

 

医学部受験が難しいと言われる理由を解説します。

(1)ミスが許されない

 

医学部は入学することが難しいと言われていることから、問題自体が難しいと思われている方も多いのではないでしょうか。

 

実は医学部の入学試験は他の学部と比べて、突出して難しいわけではありません。

 

医学部受験の難しさ、はミスが許されないという所にあると言われています。

 

他の学部の受験に比べるとレベルが高い受験生同士の争いとなるため、合格最低点が高くミスを許されないことが医学部受験を難しくしているのです。

 

解ける問題をケアレスミスで落としてしまったような場合には、医学部受験をパスする確率はかなり低くなってしまうと言ってよいでしょう。

 

いくら頭では理解していても、ちょっとしたミスは誰にでもあるものです。

 

しかし、医学部受験には少しのミスが命取りになってしまうので、できるだけミスを少なくする勉強法を実践し反復練習をする必要があります。

(2)偏差値が高い

 

医学部を目指す学生は優秀な人が多くかなり勉強をしているので、自然と偏差値は高くなります。

 

また医学部を受験する学生は親が開業医である場合も多く、実家の病院を継ぐために、幼少期から医学部を目指すためのトレーニングを積んでいる場合も多いのが特徴です。

 

医学部受験対策をしっかりと行った学生が多いことから、偏差値は自然と高くなり厳しい競争にさらされることになります。

(3)受験科目が多い

 

ほとんどの医学部で英語、数学ⅠAⅡBⅢ、理科2科目を受験する必要があります。

 

さらに国公立の医学部を目指す場合は大学入学共通テスト(旧センター試験)が必須。

 

この科目数で全て高得点をとることは至難の業です。高得点が必要な医学部受験では苦手な科目を得意科目で挽回するということもほとんどできません。

 

受験科目が多いことで、苦手な科目がある学生にとっては非常に厳しい試験となってしまいます。

(4)面接と小論文がある

 

医学部受験性を苦しめる受験科目が、面接と小論文です。

 

前述の通り医学部受験はミスを許されない試験。そのため、受験生は解ける問題を確実に解くトレーニングを行います。

 

そんな受験生を苦しめるのが面接や小論文です。面接や小論文は論理的な思考や国語力が問われます。

 

特に小論文は一見医学部とは関係の無いような哲学的なテーマの問題も出題され対策が難しい科目。理系の学生は苦手とする人も多く、面接や小論文に苦しむ学生も多いでしょう。

 

面接と小論文対策を行う必要があることは医学部受験の難易度を大きく上げていると言えるでしょう。

(5)浪人生の割合が多い

 

医学部受験は他の学部に比べ非常に倍率が高い受験です。

 

毎年合格できなかった学生がたくさん生まれるため、自然と浪人生が多くなっていきます。

 

浪人生は現役の生徒に比べると長い年月を医学部対策の勉強をしているわけですから、現役生徒にとっては強力なライバル。

 

浪人生の割合が多く、狭き門となっている点も医学部受験の難易度をあげています。

国公立医学部と私立医学部の難易度の違い

一口に医学部と言っても国公立の医学部と私立大学の医学部では、少し難易度が異なります。

 

それぞれの難易度と特徴をみて行きましょう。

(1)国公立大学の医学部受験の特徴

 

国公立大学の医学部受験にはまず大学入学共通テスト(旧センター試験で高得点を取ることが合格への第一歩です。

 

従来のセンター試験では難関大学では85%以上。旧帝大(北海道大学、東北大学、東京大学、名古屋大学、大阪大学、京都大学、九州大学)では90%以上の得点が必要と言われています。

 

まずは大学入学共通テストで高得点をとることができなければ、次のステップに進むことができません。

 

大学入学共通テストは旧センター試験に比べると、思考力を問う問題や新聞記事などを題材にした、より実践的な問題が増える予定です。

 

そのため、学校や予備校の授業だけでなく、実践的な知識の習得を普段から心がける必要があるでしょう。

 

ただし、基本はあくまでも学校で習得した知識がしっかりと身についているかどうかを問う問題が多くなります。ミスなく問題をこなしていくことで高得点が狙えるはずです。

 

数学・理科の4科目中2科目は模試では満点をとれるほど完璧に理解しておかないと医学部に合格することは難しいと言われています。

 

また国語や地理歴史、公民等の文系科目についてもハイレベルな戦いとなりますので、高得点を取れなければ厳しいものとなるでしょう。

 

大学入学共通テストをパスすると次に個別試験を受けることができます。

 

二次試験については全国統一記述模試で旧帝大の場合は偏差値70以上、旧帝大以外の医学部でも65以上が必要と言われています。

 

偏差値を高めるために基礎をしっかりと固めることが必要。

 

共通テストの対策をすることで基礎固めができますので、まずは二次試験の対策をするよりは共通テストの対策を行うことで基礎固めをすることを優先した方がよいでしょう。

 

問題については大学によって出題傾向が異なります。合格を目指す大学の過去問などを解いて、傾向をつかんでおくことが重要となります。

 

ただし、基礎を固めておかないと、問題の傾向だけを捉えられても合格できるような易しい試験ではありませんので、まずは基礎をしっかり固めるということを優先するべきです。

 

二次試験の後期日程では、小論文や面接試験が課されます。

 

大学によって傾向が異なりますので、志望する大学の出題傾向を確認し、練習を積んでおくことが重要です。

 

特に出題テーマが医療系のテーマのみならず芸術や自然に関する幅広いテーマが出されている大学もありますので、対策をしっかり行わないと合格することは難しいでしょう。

(2)私立大学の医学部受験の特徴

 

国公立の大学と私立大学の医学部受験の最大の違いは共通テストの有無です。

 

私立大学の受験は共通テストが無い分、勉強する科目数が減るため、比較的負担が少ないと言えるでしょう。

 

もちろん、私立大の医学部も全国統一記述模試で偏差値65以上が必要になってきますので、決して易しい試験ではありません。

 

また、国公立大学に比べると出題傾向が大学によって異なりますので、志望大学の傾向に沿った対策がより重要となってきます。

 

例えば、基本的な問題でミスが許されないような出題傾向の大学や問題量が多く、スピーディに解答していく大学など、大学によって出題傾向は様々です。

 

国公立と私立の医学部を併願する場合、共通テストの対策も行う必要があるため、私立大学の対策に時間を割くことができない可能性があります。

 

併願する場合には、そのデメリットもしっかり理解して対策を行う必要があります。

 

併願する場合には基礎学力を身に付けることがより重要となってきますので、共通テストを中心に基礎学力向上に努めた方がよいでしょう。

 

また、私立大学もほとんどの大学で小論文と面接があります。私立大学の場合もしっかりと過去の出題傾向を抑えて対策を行う必要があります。

医学部合格には予備校選びも重要

医学部を合格するためには、学校での学習ももちろん大切です。

 

しかし、予備校選びも医学部合格には非常に重要になってきます。

 

なぜ、医学部合格には予備校選びが重要なのでしょうか。


(1)なぜ医学部合格には予備校選ぶが重要か

 

医学部合格のためには様々な情報収集を行う必要があります。過去の出題傾向や配点、入試形式の変更などは必ず抑えておく必要があります。

 

医学部予備校は医学部受験情報を常に収集しているため、個人とは比べ物にならないほどの情報を持っています。そのため、医学部受験をする方にとって医学部予備校は強い味方となります。

 

もちろん予備校によっても情報の獲得量が異なりますので、より多くの情報を持ち、出題傾向を分析している予備校を選ぶことが重要となります。


(2)医学部に合格するための予備校選びのコツとは

 

医学部予備校を選ぶ際にはどのような点を重視すれば良いのでしょうか。

 

まず注目したいのは「合格実績」です。医学部予備校に通う最大の目的は医学部に合格することです。

 

ただし、広告等に大きく掲載している合格実績には不透明な基準で記している場合もありますので注意が必要。

 

例えば、一次試験の合格実績を掲載している場合です。医学部に入学するためにはもちろん一次試験と二次試験の両方をパスする必要があります。一次試験の合格者数が多くても、2次試験の合格者数が少ない場合は2次試験にある小論文や面接の対策が十分でない可能性があります。

 

この辺りもしっかりと確認して、予備校を選ぶようにしましょう。

 

次に確認しておきたいのは学費です。医学部予備校に係る費用は年間400万円~500万円程度といわれています。

 

合格は最優先でお金は二の次という方もと思いますが、予備校に入塾した後に教材費など追加で高額な費用を請求してくる可能性もあります。

 

事前にどのような費用がかかるのか、しっかりと確認してから入塾するようにしましょう。

まとめ

医学部合格は、大学受験の中でも非常に難しい入試です。

 

医学部を合格するためには、しっかりとした基礎学力の向上志望している大学の傾向をしっかりと抑えて対策を行う必要があります。

 

対策を行うためには予備校選びも重要。予備校の持つ情報や経験を最大限活かして対策を行うことが医学部合格への近道です。

 

医学部合格は生半可な覚悟では難しいものですが、しっかりとした対策を行うことで必ず合格に近づくことができるでしょう。

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