医学部受験で合格するには親の役割も重要

医学部受験で合格するには親の役割も重要 | 親がすべきサポートについて解説

大学受験の中でも、最難関であると言われる医学部受験。

その最難関と呼ばれる門をくぐろうと思うと相当な努力が受験生に必要とされることは言うまでもないでしょう。

しかし、実は医学部受験では受験生でなく、親の果たす役割も大きいということはご存知でしたでしょうか?

今回は、そんな最難関の関門である医学部受験に挑むにあたり、受験生の親がどのような役割を果たすべきなのか。また合格する受験生の親がどのような共通点を持っているのか、ご紹介していきます。

1.医学部受験において親は必要か?

本題である「医学部受験における親の果たすべき役割」を説明する前に、本当に医学部受験において親は必要なのかということをお話していきます。

(1)結論:絶対必要である

まず、結論から申し上げますと、医学部受験には「親が必須」です。

理由は多くありますが、総じていうならば、「医学部受験の難易度が高いから」ということにまとめられます。

例えば現役生であれば、自分の勉強の進捗状況こそ把握していますが、自分の志望校がどんな大学で、どんな対策を練ればいいのかというとこまで知っていることは少ないです。

医学部受験において、志望校関連の情報が乏しいということはかなりの不利になり得ます。親が情報を補足して与えるなど、非常に高い親の存在意義であると言えます。

そういった、受験生が「自分で手が回らないところ」を親が補助するという意味で、親は医学部受験において「絶対的になくてはならない」存在となります。

(2)親の言動は子供の受験結果にかなり影響する

親は医学部受験において「絶対に必要である」とは言いましたが、過干渉もこれから大学生となって自分の道を進む子供に対しては悪影響しかないと言えます。

親の放つ何気ない言葉や、普段から子供に対してとっている態度は、親が思っている以上に子供に影響を与えます。

例えば、怒り方ひとつとっても、頭ごなしに否定するのか、柔和な言い方で的を射た注意をするのかでも、子供の精神状態は大きく変わってきます。

また、良い成績が出れば誉める。普段から頑張っていれば誉めるなどのやる気を継続させるような隠れたサポートも必要です。

細かなところでの影響が最終的な医学部受験の結果につながるため、受験生の親にはかなり繊細な対応が求められます。

2.医学部に受かる子供の親に共通する3つの法則

では、医学部にしっかりと合格するような受験生の親はどのような役割を持ち、受験生と接しているのでしょうか?

実は、医学部に合格する受験生の親には、共通する3つの法則があります。

  1. 医学部受験のストレスを理解している
  2. 親ができる範囲のサポートに徹している
  3. ある程度の放任主義である

以上の3つです。それぞれ詳しく解説していきます。

(1)医学部受験のストレスを理解している

一番大きな共通点としては、医学部受験が子供にもたらすストレスについて理解している、という点が挙げられます。

無論、一世一代の挑戦ですから、親の方もかなりのストレスを抱えることは明白ですが、それ以上のストレスを受験生は受けています。

例えば、「今年1年で受からなければならないプレッシャー」や、「他の受験生の進捗度と自分を比べて焦りを感じる」など、数えていればキリがないくらいのストレス要素が受験生には降りかかります。

合格する医学部受験生の親は、こういった「受験生に降りかかるストレス」を理解したうえで、普段から接している傾向にあります。

逆にそういったストレスを理解せずに、無理やり子供を怒ったり、責めたりなどすると、かえってやる気を失ってしまうのなどの逆効果になる場合があるため、注意が必要です。

(2)親ができる範囲のサポートに徹している

前項のような「医学部受験生にかかるストレス」を理解したうえで、親は子供にサポートをすることが必要です。

ただし、この際にあまりに過剰に関わってしまうと、これまたかえって逆効果をもたらしてしまう可能性があります。

合格する医学部受験生の親は、多くの場合過干渉というよりも自分のできるサポートに徹しており、決して子供が決めるべきところまで踏み込んでの注意やアドバイスはしません。

例えば、子供が使うべき参考書を押し付けるであったり志望校のイメージを押し付けたり、などの行為は、本来受験生本人が決めるべきことであり、親が関わるところではありません。

受験生本人に「勉強における重要事項」は決めさせましょう。その他の点、例えば生活リズムであったり、食生活であったりそういった習慣的な内容を親がアドバイスしていくというのが最も良い親の関わり方でしょう。

(3)ある程度の放任主義である

前項に関連して、親が過剰に子供の進路にかかわることが悪影響をもたらすということは理解できるかと思います。

その流れで、やはり医学部受験生の親は「ある程度の放任主義」であることが多いです。

ここでの放任主義とは、家事も何もかも放っておいて子供のやりたいことを好きにさせるという意味ではなく、家庭環境や勉強の環境を整えてあげたうえで、受験生本人が望むべき方向に導いてげるという意味です。

例えば、先ほども同じようなことを言いましたが、自分の使う参考書は全て自分で決めさせる。自分の目指す志望校は自分で決めさせて、情報も集めさせるなどは受験生の士気を高めて自立を促すことができるため、親の役割として非常に大きいです。

3.3つの共通点から見えてくる、親の果たすべき役割とは

それでは、ここまで述べてきた3つの共通点から、医学部受験生の親が果たすべき役割とはいったい何なのかを考えていきましょう。

(1)子供のストレスを軽減させる

まずは、医学部受験生の持つ強いストレスを軽減するということです。

これは、家庭環境はもちろん、受験生を取り巻く環境ができるだけ「ピリつかない」ようにすることなどが挙げられます。

例えば、受験生にできるだけストレスを与えないように、家庭内ではできるだけ喧嘩は避けるであるとか、成績の面で攻め立てることは控えるなどです。

特に、現役生の医学部受験生の場合は、本番1か月前まで成績が伸び悩むことはよくあることです。これに対して怒ってしまったりすると、勉強のやる気を削ぎかねません。

また、例え浪人生であったとしても、受験生は常日頃からナーバスになるぐらい成績のことは考えているため、これをあえて親が指摘してしまうと、より一層のストレスとなってしまいます。

こういったことを避けるためにも、医学部受験生の親は「ストレス軽減」を主軸において、立ち回ることが重要です。

(2)自身の立ち位置を理解し時には外部の力を頼る

先ほども述べた通り、医学部受験生の親は「受験生のストレス軽減」を主軸において振る舞うべきです。

したがって、成績に対する過度な干渉は避けることが最も良いのですが、それでも成績が気になってしまうというのはよくあることだと思います。

そういった場合は、遠慮せずに外部の力を頼るというのも選択肢の一つでしょう。

例えば、現役生であれば普段から受験生の扱いに慣れている、高校の先生であるとか、学校に所属の進路アドバイザーの先生に相談するなどです。

とにかく自分だけで抱え込んで、親だけで解決しようとするのではなく、第三者の力を使い、できるだけ受験生本人にはストレスを与えさせない方法で、成績の問題点を解決していくのが良いでしょう。

特に受験直前期は受験生も「成績の不安」が大きくなりがちです。

親側もそういった不安を抱きがちですが、困ったらすぐに外部に相談して大丈夫です。そこで気になって、受験生本人に当たってしまわないようにしたいものです。

(3)子供を立て、指針を子供に決めさせる

これは「ある程度の放任主義」を体現することに必要なことですが、あくまでも医学部受験の主体は子供であるという姿勢を取ることが重要です。

その上で、子供に「なぜ医学部を受けるのか、どの医学部を目指すのか、どうやって高い成績を取るのか」などの戦略を立てさせましょう。

つまり、勉強に関して親は関与しないというスタンスを早くからとって、勉強に関する指針をすべて子供に決めさせるわけです。

こうすることによって、より受験生は主体性を持って勉強に取り組むことができますし、自分の進路で迷うことも少なくなるでしょう。

4.親だけではどうしようもなくなったら取るべき行動

どうしても成績が気になる、どうしてももっと高いレベルの医学部を目指させたい。

そういった医学部受験に関する、子供への強い思いを抱いてしまうこともあるかもしれません。

しかし、そういう時は先ほどもちらっと述べた通り、「外の力」を頼りましょう。

代表的なのが以下の2パターンです。

  1. 学校の先生
  2. 医学部専門予備校

それぞれ説明していきます。

(1)学校の先生に相談する

まずは、学校の先生に相談しましょう。

特に現役生であれば、学校の先生は生徒のことを間近で見てきている存在ですから、親が知らない側面を知っており、より生徒のやる気を引き出す方法も知っている場合があります。

また、浪人生であってももともと所属していた学校の先生というものは相談に乗ってくれるはずですから、遠慮なく相談してみましょう。

(2)医学部専門予備校に相談する

もう一つが「医学部受験専門予備校」に相談するということです。

高校の先生は、医学部受験の専門家ではありませんが、こういった予備校であれば必ず医学部受験の専門家が複数在籍しており、受験生が陥るスランプや、勉強面でのサポートを強力に行ってくれるはずです。

また、各科目の進捗度に関しても、医学部専門予備校であれば個別に管理してくれる場合が多く、親の負担が軽くなることも十分に考えられます。

親自身がストレスでつぶれてしまう前に、ぜひ一度、医学部専門予備校に相談してみてはどうでしょうか?

まとめ

医学部受験における親の役割について、お話してきました。

医学部受験生の親という立場では、かなり子供のことが気になって仕方がないという状態であるとは思います。

しっかりとこの記事をお読みいただいて、子供さんの適切なフォローに当たられることを祈っております。

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