医学部受験_模試

医学部合格のためには模試の受け方がカギ!効果的な模試の受け方とは

医学部に限らず大学を受験する人たちは、ほとんどと言っていいほど最低一回は模試を受けるケースが多いようです。

医学部を受験する前には数多くある模試の中から、どのような模試を選んで受験するべきなのでしょうか?

また、模試を受けることにはどのようなメリットやデメリットがあるのでしょうか?

ここでは、医学部を受験する前に欠かせない模試について解説していきます。

1.模試とはどのようなものなのか

模試とは、模擬試験の略称で大学入試を想定した問題が出題され、その結果から志望校が合格圏内であるかどうかをランク別に判定する試験のことを言います。

この模試は全国から申し込みがあった受験生を対象に行われるため、校内の試験よりもより現実的な自分の偏差値や、志望校への合格判定といったデータを測ることが可能です。

自分が在籍する高校の校内テストで良い成績を取ることができていても、全国レベルで見ると必ずしも自分が学力的に高いレベルにいるとは限らない場合もあります。

また、模試の結果を分析することで自分の学力上の弱点を発見することができ、本番の入試に役立てることもできます。

模試には、基礎学力を測る物から志望校の難易度別に開かれる模試までいくつかの種類があり、受験対象者も高校一年生から受けることができるものもあります。

模試とは、このように実際の入試に向けて自分の学力を知るために受けるものです。

2.模試の種類

医学部を受験する人向けの模試には、二つの種類があります。

それは大学共通テスト対策の模試と、医学部の二次試験対策の模試です

ここでは、この二つの模試について解説していきます。

(1)大学共通テスト対策の模試

大学共通入試テスト対策の模試は、医学部志望の人以外も多く受験します。

国立医学部や、大学入試共通テストの受検が必須な私立医学部を受験する人向けの模試となります。

試験時間や配点、出題傾向なども本番の大学共通入試テストと同じとなっています。

この大学入試共通テスト対策の模試では、試験の解答スピードや時間配分を試すことが可能です。解答方式は、マークシート方式になっています。

(2)医学部の二次試験対策の模試

医学部の二次試験は、大学ごとに入試傾向や形式が異なります。

そのため、この医学部の二次試験対策模試を受けることにより、自分の学力や特性に相性が良い医学部を見つけることが可能になります。

そのため、二次試験対策模試では偏差値のみにより判定を下すのではなく、入試問題で求められるさまざまな種類の学力を測ることで、この模試の結果を各医学部の出題傾向や解答形式に参照して合否の可能性を判断します。

このような医学部二次試験対策模試では、全国すべての医学部を対象として合否の可能性を判断するものもあるため、自分の学力やその特性に最も合った医学部が分かる模試もあります。

また、志望する私立医学部の二次試験を想定した模試もあるため、自分に合った模試を選びましょう。

3.どのような模試を受けるべきか

模試はさまざまな予備校などが実施しており、それらの模試をすべて受けることは不可能です。

そこで、医学部志望の人は受験する模試の数を絞る必要があるのですが、この時にどのような模試を受験すれば効果的に自分の学力などを測ることができるのでしょうか?

ここでは、受験すべき模試の選び方について解説していきます。

(1)受験人数が多い模試

医学部を志す受験生が模試を受ける一番の理由は、「自分の学力が全国でどの程度の位置にあるか」ということを確認することです。

そのため、全国から多くの受験生が参加する模試を受ける必要があります。

受験生の人数が多ければ多いほど、自分がその中でどの程度の学力を持っているかを測ることができるからです。

このような理由から、受験人数が多い模試を選ぶことが大切です。

(2)受験者層に偏りがない・または志望する医学部の受験生が受ける模試

模試を受ける理由には、全国の受験生と学力を比較することにあります。

また、それ以外にも志望する医学部の受験生の中で自分の学力がどの程度のレベルにあるかといったことも確認する必要があります。

そのため受験生の層に偏りがない模試、または志望する医学部の受験生のための模試を受けるようにしましょう。

(3)難易度が極端に低いまたは高い

模試のレベルが極端に高かったり低かったりすると、受験する人の学力により模試の結果にも大きな偏りが出てしまいます。

特に医学部受験を目指す人が、難易度が極端に低い模試を受けてもほとんど意味はありません。

なぜなら、医学部を志望する人は模試を受ける時点で高い学力を持っているケースが多いため、他の模試受験生と学力を比較しても自分が医学部受験志望者の中でどの程度の立ち位置にいるかを判断が難しくなるからです。

また、極端に難易度が高い模試もあまりお勧めできません。

その理由は、医学部受験には難易度が高い問題を解く能力はあまり必要とされないためです。

標準的かつ基礎的な問題を、完璧に近い正解率で回答できるように受験勉強を進めて行くことが医学部受験には重要になります。

(4)良問が多い

「良問」という言葉を聞いたことはあるでしょうか。

ここでいう良問とは、その問題を正しく理解することで、自然に答えを導き出すことができる正当な厳しさを持った問題のことを言います。

そのため、良問イコール難問という訳ではありません。

模試の過去問題を分析して、この「良問」が多く出題されている模試を受験するようにしましょう。

4.模試を受けうることのメリットとデメリット

模試を受験することには、メリットとデメリットがあります。

ここでは、そのメリットとデメリットを解説していきます。

(1)メリット

模試を受験するメリットには、以下のようなものがあります。

①自分の現在の学力レベルが分かる

模試を受験することで、自分の現在の学力がどの程度のレベルにあるかを把握できます。

自分の学力を正しく把握することは、志望する医学部に合格するために、あとどの程度学力を伸ばせば良いかといったことや、志望する医学部を変更したほうが良いのかといったことを考える材料になります。

このように、自分の学力を正しく把握するためには受験する模試を慎重に選ぶ必要があります。

前述した模試の選び方に沿って、受験する模試を選び自分の学力がどの程度のレベルにあるかということを正しく把握するようにしましょう。

②医学部受験の本番の雰囲気に慣れることができる

医学部受験の本番では、多くの受験生が非常に大きな緊張感に包まれます。

また、模試の前にも医学部入試本番直前のようにそれまで学んできた内容を復習し、模試に備える必要があります。

このような緊張感と受験前の復習のプロセスに慣れるためにも、模試を受けることで「試験慣れ」しておくことをお勧めします。

例え一度でも模試を受けておくことで、医学部受験の本番に似た緊張感を味わうことができ、その雰囲気を掴み、慣れておくことで本番の入試に臨む際に少しでも緊張感を和らげることができるようになります。

③問題数に対する時間配分の感覚が身に付く

模試では、本番に近い出題傾向や点数配分がなされています。

そのため、模試を受けることによってどの問題にどの程度の時間をかければよいかといった感覚を身につけることができます。

(2)デメリット

模試を受けるデメリットには、以下のようなものがあります。

①費用が掛かる

模試を受ける唯一のデメリットと言えるのが、受験費用が必要になるという点です。

この受験費用は、主催する予備校などによって異なります。

また、模試を受ける回数が増えると当然必要となる費用も大きくなってしまいます。

経済的にあまり余裕がない受験生は、受験する模試の内容を精査し、自分に必要だと思える最小限の模試を受けるようにしましょう。

5.模試を受ける際の注意点とは

模試を受ける場合には、以下のような点に注意する必要があります。

(1)自分が行きたいと思っている医学部を志望校にしておく

模試を受験する場合には、志望校を決めておく必要があります。

その理由は、模試の結果によって志望校への合格レベルが判定されるためです。

模試により判定された合格レベルが低い場合は、志望する医学部のランクを落とし、合格レベルが高い場合にはランクを上げるなどの措置を取ることも考えておく必要があります。

(2)受験本番と同じような緊張感をもって臨む

医学部入試の本番ではないから、という安易な気持ちで模試を受験してはいけません。

前述したように、模試の結果による合格レベル判定で低い評価が出てしまった場合には、志望する医学部を偏差値が低い医学部に変更せざるを得ない可能性もあるためです。

模試は医学部合格のための重要なステップであると肝に銘じ、医学部受験本番と同様の緊張感を持って臨むようにしましょう。

6.模試を受ける場合に勉強以外で気を付ける点とは

模試を受ける場合に、勉強以外で気を付ける点には次のようなものがあります。

(1)模試会場までの交通手段を確認する

模試の会場までの交通機関や、ルートを確認しておきましょう。

これは医学部受験本番でも必ず行っておくべき事なので、模試の場合も医学部受験本番の予行練習のつもりでしっかりとルートを確認しておくことをお勧めします。

(2)日帰りできない場合は宿泊施設を手配する

離島など、模試の会場まで日帰りで行くことが難しい人は宿泊施設を手配しておきましょう。

このような場合、漫画喫茶などに宿泊するつもりでいてはいけません。

模試は遊びではなく医学部合格を左右するものなので、ビジネスホテルなどきちんとした宿泊施設を予約しておくことが重要です。

7.模試を受けた後には必ず自分の弱点の分析を!

模試を受けた後にすべきことは、自己採点により自分がどのような傾向の問題に弱いかといったことを分析することです。

この自分の学力を分析し弱点を把握することで、本番の入試に向けてどのような勉強を行えばよいのかということが分かってきます。

模試は受験して合格レベル判定を知ることができれば終わりという訳ではなく、自分の学力上の弱点を把握し、これを克服する勉強方法を計画しなおすことが重要になってきます。

まとめ

ここまで、医学部受験に模試がどのように関わっているかということについて解説してきました。

模試が、医学部受験に大きな役割を果たしていることがお分かりいただけたと思います。

ただし、模試はたくさん受ければいいというものではありません。

自分に必要な模試を厳選して受験し、その結果を十分に活かして医学部合格に役立てるようにしましょう。

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